収入がなくなれば健康保険料は下がると思っていた私は勘違いしていました。
私は8月末で退職し、9月以降は給与がなくなります。
そのため、国民健康保険へ加入しても、保険料はそれほど高くないだろうと考えていました。
ところが、初めて国民健康保険料を調べているうちに、
現在の収入だけで決まるわけではないことを知りました。
退職した年度の国民健康保険料は、基本的に前年の所得を使って計算されます。
知ってみれば、そりゃそうだよなと言ういんしょうですね。
私の場合、前年の給与所得控除後所得は195万円です。
9月に会社を辞めて給与が0円になっても、計算上は前年の195万円が使われます。
「収入」と「所得」は同じではなかった
ここで、もう一つ戸惑ったのが「収入」と「所得」の違いです。
サラリーマンはWeb明細になってから自分の給与の内訳を見る方は減りましたよね?
原因はわかりにくさだと思っています。
給与明細や源泉徴収票を見ていると、似たような数字がいくつも並んでいます。
給与収入は、会社から支払われた給与や賞与の合計です。
給与所得は、そこから給与所得控除を差し引いた後の金額です。
私が今回の試算に使った195万円は、給与の総支給額ではなく、給与所得控除後の所得です。
国民健康保険料や税金の話では、
「年収」と「所得」が混ざると計算結果が大きく変わることがあります。
自分で試算するときは、源泉徴収票のどの欄の数字を使っているかを確認する必要があります。
年度と年が入り混じる難しさ
退職後のお金を調べていると、「年度」と「年」が頻繁に出てきます。
ここが、私にとって小さな迷路でした。
例えば、2026年度の国民健康保険料は、
原則として2025年1月から12月までの所得をもとに計算されます。
一方、2027年度の国民健康保険料は、2026年1月から12月までの所得が計算のもとになります。
私の2026年の所得には、1月から8月までの給与だけでなく、退職後に2026年中に実際に受け取った年金も関係します。
したがって、翌年度の国民健康保険料については、
「給与所得が約170万円に減るから、必ず大きく下がる」
とは断定できないのです。
年金の支給額、公的年金等控除、各種所得控除などを含めて判断することになります。
居住地の市も、国民健康保険税の計算に必要な前年の収入・所得状況について申告を求めています。
年金にも所得の計算がある
私は年間約220万円の年金を見込んでいます。
さらに、条件を満たせば妻に関する加給年金が加わり、合計で年間約260万円になる見込みです。
ただし、年金額260万円が、そのまま所得260万円になるわけではありません。
公的年金には公的年金等控除があります。
65歳以上の場合、一定額を差し引いた後の金額が、公的年金等に係る雑所得になります。
居住地の市の住民税計算ページでも、65歳以上の公的年金等について、収入額に応じた所得計算方法が示されていました。
年金生活に入ると、給与所得控除の代わりに、公的年金等控除という新しい考え方が登場します。
主役が交代しても、控除というよくわからない舞台装置は残るようです。
私が作った簡単な記録表
私は翌年度の保険料を考えるために、次の数字を記録することにしました。
| 確認するもの | 記録する内容 |
|---|---|
| 源泉徴収票 | 退職年の給与収入・給与所得 |
| 年金振込通知書 | その年に実際に支給された年金 |
| 公的年金等の源泉徴収票 | 年間の年金支給額 |
| 社会保険料 | 健康保険・介護保険などの支払額 |
| 医療費 | 医療費控除を検討するための金額 |
書類が届くたびに一か所へまとめておけば、確定申告や翌年度の保険料確認がしやすくなります。
前年所得を知ると予定が立てやすくなる
前年所得で決まる仕組みを知ったとき、最初は少しがっかりしました。
退職したのだから、すぐに保険料も軽くなってほしいと思ったからです。
しかし、仕組みが分かると、翌年以降を見通せるような気分になりました。
大切なのは、
「退職したら支払額は何でもすぐ安くなる」
と思い込まないことです。
そして、
「翌年度は必ず安くなる」
とも決めつけないことです。
給与、年金、控除をそろえて、毎年数字を見て見直すのが一番確実だと分かりました。
次回は、退職金がない私が、年金生活をどのように考えたかをお話しします。
いつやるか?今でしょう。
ファイナンシャルアカデミー「お金の教養講座」


